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眼科お役立ち情報

視野について

今日は視野についてです。
視野とは「目に見える範囲のこと」です。正常な目の人の視野は片眼で上が60度、下が70度、外側が100度見えるようになっています。普段人は両目で物をみているので、実際はもっと広く見えています。

また、視野には一部元々見えない場所というのが存在します。片眼を隠しながら視点を定めて耳側5度のところにやや縦長の楕円形の見えない部分が存在します。この部分をマリオット盲点といいます。このマリオット盲点も普段は両目で物をみているので気がつくことはありません。
目に病気を抱えている方は、視野が障害されることがあります。
視野が正常かどうかを調べる検査が視野検査です。

検査方法は何種類か存在しますが、現在一番オーソドックスなのが、静的量的視野検査です。
検査機の中に顔をいれてもらい、真ん中のオレンジのランプを見ながら白い点滅が見えたらボタンを押してもらうという検査で、聴力検査の眼科バージョンのような検査です。

視野が障害される病気についてご説明いたします。

視野が障害される病気
・緑内障
・網膜剥離
・網膜色素変性
・脳梗塞などにより血流障害
・ヒステリー

特に緑内障のように視神経が障害を受けた視野障害は原則一度視野が欠損してしまいますと戻ることはありません。緑内障の方は定期的に眼科で検査を受けるようにしましょう。

また、火事の現場でヒステリーを起こして一時的な視野障害を起こしてしまい、ビル10階から飛び降りたというケースも報告されています。視野障害を起こして高さの判断がつかなかったといわれています。

様々なことで視野は障害されてしまいますので、少しでも見え方がおかしいと思ったら早めに眼科を受診しましょう。場合によっては重篤な病気が隠れているかもしれません。

正常眼圧緑内障

従来緑内障とは眼圧が正常値(10~20)より高い場合に起こりやすいといわれてきましたが、近年になって、眼圧が正常範囲内であっても緑内障であることがわかってきました。
従来の考え方ですと、眼圧が21以上だと視神経が耐えられないと考えられていましたが、最近ですと20以下の眼圧でも視神経が圧迫されているという報告があります。
さらにいうと、この正常眼圧緑内障は日本人に多いとも言われています。緑内障は眼圧が高くなければ安心と思われていた方も多いと思いますが、眼圧だけでは今や緑内障はわからなくなってしまったということですね。

虹視症(こうししょう)

電球などの光を発するものを見たとき、その周りに虹がかかったような光の輪が見える現象をいいます。
虹視症は、ひどく疲れて体力が落ちている時、眼精疲労が進んでいる時に現れやすくなります。
虹視症は緑内障の代表的な症状の一つでもあります。

糖尿病と眼疾患について

今回は糖尿病の患者さまがかかりやすい眼疾患についてです。
そのひとつは『糖尿病網膜症』です。糖尿病を発症して5年以上たつと網膜に障害が起こりはじめます。
25年以上で8割近い患者さまに網膜症が生じるという報告があります。
『糖尿病網膜症』は徐々に進行し最終的には失明することもあります。

日本では年間約3,000人が糖尿病を原因として失明しており、新たに失明する患者さまの原因の第2位になっています。

原因は眼の大事な網膜の血管にいろいろな問題が起こってくるからです。網膜の血管の血流障害・血管壁細胞の変性・出血などが初期症状にあります。
さらに進行すると、網膜前・硝子体内に新生血管が生じて硝子体出血や網膜剥離(もうまくはくり)を起こして視力障害になってしまうのです。
糖尿病の患者さまは、定期的に眼の状態をチェックしていくことがとても重要になってきます。

◆眼底検査

眼底検査の注意事項は検査後散瞳剤の効果が残ってしまうのでおよそ6時間~7時間(使用する薬剤や個人差によってことなります)瞳孔が開きっぱなしになってしまうので、光を見ると太陽をみたようにまぶしく感じてしまったり、パソコン等の手元の作業がしにくくなってしまいます。
したがって、検査を受ける際には自動車や自転車での来院は控えるようにしてくださいね。

再屈折検査の注意事項と検査の流れ
薬が効くのに最初の点眼から約1時間かかるため(点眼は5分おきに3回点眼します)、
すべての検査に1時間半から2時間程度かかります。薬をつけるとピント合わせができなくなり、本を読んだり文字を書いたりすることが困難になります。
予備検査→視力検査→目薬点眼→(約1時間の待ち時間)→再視力検査→診察→会計

白内障

白内障では以下のような症状がよく上げられます。
・視力低下
・かすんで見える
・まぶしく感じる
・二重三重に見える
・明るいところでものが見えにくい
・暗いところでものが見えにくい
・一時的に近くが見えやすくなる

人工水晶体について

白内障(はくないしょう)という眼の病気になってしまうと、眼の中の水晶体というレンズの働きをするものがにごってしまいます。
そうすると、視界が白くぼやけたり、視力が低下してしまいます。
眼のにごりがひどくなってしまった場合は、手術により、白く濁ってしまった水晶体を取り除き、人工水晶体を代わりにはめこむことで、視力を取り戻すことができるのです。
人工水晶体は「人の手によって作られた、目の中のレンズにあたる水晶体のこと」です。
眼の中の水晶体は膨らんだり、薄くなったりして、ピント合わせの機能を持っていますが、人工水晶体では、そのピント合わせ機能は通常無くなってしまいます。
現在では、ピント合わせの機能を補うものとして、『遠近両用の人工水晶体』というものもあります。

多焦点レンズについて

今回は多焦点レンズについてです。
多焦点レンズとは、遠く、中間、近くというように、たくさんの焦点をもったレンズのことをいいます。
年齢で中年以降(40歳半ば位から)ひとつのメガネで遠くも近くも見るのは困難になってきます。
原因は、調節という眼の中の水晶体をふくらます力が弱ってくることによります。
いわゆる、老眼といわれる状態です。
多焦点レンズの一種である累進屈折力レンズ(常用タイプ)では、遠距離、中距離、近距離が見やすいようにレンズの度数を上から下までだんだんと度数を変化させてあります。
また、中近レンズでは、遠くは少し見づらくなりますが、中間距離はよく見え、手元は常用タイプより広く見えるので室内用に適しています。
近近レンズ(デスクワーク用)は手元を見る範囲がさらに広くなっているので新聞を読んだり、パソコンを集中して使用する方に適しています。
いろいろなタイプの多焦点レンズがありますので、その目的に応じておすすめしています。
トライアルレンズもたす用意してありますので、実際に体験して頂いてから、メガネの処方箋を発行しています。